危篤(きとく)とは、病状などが悪化し生命の危険な状態に落ちることをいいます。

危篤(きとく)に接したときの心得は?

「あと一日か、二日ではないでしょうか」などと、医師から病人の危篤状況を告げられたら、速やかに関係者に連絡を取ります。連絡の順番は、家族・近親者を優先とし次に病人が会いたがっている人、病人に会わせたい人に連絡を取ります。

連絡する範囲や順番については、事前に決めておくことで、もしもの時に慌てずに対処することができます。

危篤時の連絡方法

連絡を取る

危篤の連絡方法は、深夜や早朝であっても電話で連絡を取ります。

  1. 危篤者の氏名
  2. 危篤者のいる場所
  3. 2の場所や電話番号(正確な病院名と病室)
  4. 来てほしい時間

などを伝えます。挨拶や病状など細かな説明は省いてもかまいません。用件だけを的確に伝えることが一番大事です。

伝言になる場合は、対応していただいた方に復唱をお願いすると間違いがなくなります。ただし、伝えたい相手が高齢者であったり、病気療養中の時は、その方のご家族に判断を任せましょう。

最近では、ファックスやEメール(LINE)などの便利な連絡手段が普及しています。文章にして送るなどすればより確実に知らせることができます。また病人に会う時は、病人に余計な負担をかけないよう、面会者側が取り乱さないことが大切です。また、同室に他の入院患者様がいる場合は、その方々への配慮も必要です。

「夜分遅い時間に申し訳ございません。私は○○の長男で××と申します。実は、父の○○(氏名)が危篤となりました。○○市の○○駅近くの××病院の○○号室に入院中ですが、一目あっていただけないかと思い、お電話を入れさせていただきました。」

携帯電話・LINE・メールの利用

不在の為、電話連絡が取れないときは携帯電話・LINE・メーを利用します。注意する点は危篤者の名前を入れることと発信者を明確にすることです。

「父○○ 危篤 至急連絡ねがいます。現在 病院のため連絡待つ 長男××」

電報の利用

不在の為、電話連絡が取れないときは電報を利用します。電報は、局番なしの115番に申込みします。注意する点は危篤者の名前を入れることと発信者を明確にすることです。

「父○○ 危篤 至急連絡乞う 長男××」
 今日では、電報よりもスマホ・携帯電話で連絡を取る方が確実で良いかと思われます。

臨終(りんじゅう)に接したときの心得は?

臨終とは、本来は死の間際をさします。しかし、病院などでは、その多くを死の宣告として用いられています。

臨終にあたっては、安らかに死を迎えることができるように配慮をします。
悲しみのあまり遺体を激しく揺さぶったり、他の患者に迷惑となるような言動は慎みます。

死に逝くものと、看取るものとの最後の一瞬は、厳粛(げんしゅく)に静かに迎えたいものです。多くの場合、遺族の了承のもと人工呼吸器などが医師の手で外され死を迎えることとなります。また、担当医師や看護師の説明をよく聞き、その指示通りに従うようにします。

病院・施設での死去

平成22年(2010年)の厚生労働省の人口動態統計年報では死亡者の約85%の方々が病院や老人ホームなどの施設で死を迎えています。

医師「ご臨終です」「〇時〇分、死亡を確認いたしました」

こうした医師の宣告により人の死は確認されます。この宣言を受け、家族とのお別れを時間を過ごしたあと、遺体は看護師[※1]さんたちの手により死後処理が施されます。病院では、遺体を清拭(せいしき)し、鼻などに脱脂綿などを詰め遺体の身なりを整えます。その後、病院内の霊安室、もしくは病室から霊安室へ移り帰宅を待つことになります。

 ※1.平成14年(2002)3月施行の「保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する法律」により、それまで使用されていた「看護婦(女性)」「看護士(男性)」から、男女の区別のない現名称へと変更された。また同法では「准看護婦」から「准看護師」、「保健婦」から「保健師」、「助産婦」から「助産師」への変更も規定されている。

自宅での死去

自宅での死去の場合は、対象者に主治医がいるかいないのかで、その後の家族の取る行動が大きく変わってきます。

主治医がいる場合

自宅での死亡に際しては、主治医(かかりつけの病医院の医師)に連絡を取り、その指示に従います。主治医が不在の場合は、病医院の指示に従います。医院などと連絡が取れないときは、近くの医師に相談します。

医師の到着までは遺体を無理に動かしたりせず、なるべくそのままの状態で医師の到着を待ちます。室内はあまり暖めず、少し寒いくらいの室温にしておきます。また、遺体に直射日光が当たらないようにカーテンなどで遮光します。医師の診察後は、死亡診断書の受取りについて確認をします。

主治医がいない場合

医師の診察を受けていなかったり、原因不明の急死の時はや亡くなった状態で故人を発見した時などは、慌てずに110番通報をし警察官の到着を待ちます。

この際、遺体を移動させず、亡くなった状態のまま到着を待ちます。24時間以内に医師の診察を受けていない時も警察に通報します。

その他での死去

監察医による検視
次の場合は監察医による検視が必要となります。

  1. 24時間以内に医師の診断を受けていない時(主治医がいない場合)
  2. 原因不明の急死の時
  3. 死亡した状態で発見された時
  4. 事故、災害の時
  5. 主治医が死因を特定できない時

①~④の場合は、110番通報で警察に連絡します。

⑤の時は、主治医の判断と指示に従います。⑤のような時には、110番通報を受けた警察が監察医(検案医)を呼び検視を行います。

死亡の当日、あるいは翌日に監察医(検案医)が警察署の遺体安置所に出向き、そこで検案を行います。検案が済むまでは遺体を自宅などに移動することはできません。その検案で死亡の原因が不明の時には、遺体は行政解剖を行える大学病院へ運ばれます。

行政解剖は、法的に定められており、これを拒否することはできません。この場合、遺体は警察車両で搬送されますが、遺族は解剖が終るのを待ちます。解剖を終えた遺体は、葬儀社の寝台車などで自宅に戻ります。死亡原因を特定し死亡診断書に代る死体検案書を発行します。

末期の水

仏教では、臨終にあたって”末期(まつご)の水”(死に水)を取る習わしがあります。死に逝くものに水を与える儀式です。故人への最後の手向けであり、お別れの儀式ともいえます。

末期の水の取り方は、まず清潔な茶碗や湯飲みなどに水を入れておきます。そこへお箸などの先端に脱脂綿を巻き付けた先端を先程用意しておいた水に軽く浸し、病人の唇を軽く湿らす程度に触れさせます。臨終に立ち会った人全員が行いますが、順番は配偶者などの血縁関係が深い順番に手向けます。他の人は自分の順番がくるまで静かに待ちます。

※近年では、病院などから故人様が自宅に帰宅後に行われることが多い。

搬送依頼までの流れ

搬送依頼までの流れ

臨終に立ち会った家族は、この時間を利用して事前に調べておいた寝台業者または、葬儀社へ連絡し故人を自宅、あるいは斎場(葬儀会館)等の安置室への搬送を依頼します。

搬送依頼時に寝台業者及び葬儀社に伝える内容

  1. 故人名(例:はやかわ ひろし)
  2. 性別または父母など
  3. 病院(施設名)
  4. 病院施設の所在地・電話番号
  5. 安置場所のご住所
  6. 連絡者名・連絡先

次に家族への臨終の一報を行います。

臨終一報の順位

  1. 自宅への連絡
  2. 近親者への連絡

自宅や近親者には、死亡の事実や故人が帰る予定時間などだけを簡潔に伝えます。連絡を受けた自宅では、故人を安置する部屋を決め、部屋の掃除をした上で、故人を寝かす布団を敷いて故人の帰宅を待ちます。

 病院や施設によって、深夜の場合には死亡診断書が発行されないこともあります。受取りの日時を確認しておきます。

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