遺言書があれば遺言書どおりに、ない場合は遺産分割協議を行い遺産分割を行います。ただし、遺留分の侵害に注意が必要です。

1.遺言書がない場合について

遺言書がない場合

遺言書がない場合には、相続人全員が、法律に定める相続分(法定相続分)の割合で遺産を相続します。相続財産には、預貯金、不動産、債務などがありますが、個々の相続財産ごとに相続人が共有することになります。

しかしながら、共有のままでは不都合があったり、妻や長男の相続分を大きくしたい場合も考えられます。そのような場合には、相続人全員で誰がどの財産を相続するかを話し合いにより自由に決めることができます。(遺産分割協議)。

その合意内容を『遺産分割協議書』として文章化し、相続人全員が署名捺印(実印)します。『遺産相続分割協議書』は、将来の紛争防止に役立つだけでなく、不動産、銀行預貯金などの名義移転に必要な書類となります。

遺産分割に期限はありませんが、遺産の総額、遺産分割の内容、成立時期などによって相続税が大きく異なることがあります。遅くとも相続税の申告期限までのは遺産分割を確定させておくべきです。相続税の申告の仕方などについては、相続税に詳しい税理士さんのご相談されることをお勧めいたします。

遺産分割は、相続人のうち1人でも関与しないものがいると無効となります。たとえば、本妻の子供以外に、被相続人に子供がいる場合に、その人を外して、遺産分割することはできません。

遺産分割協議では、損得勘定や感情が大きくからんで、合意できない場合が少なくありません。その場合には、、相続人は遺産分割調停を家庭裁判所に申し立て、家庭裁判所で話し合うことになります。

遺産相続分割協議書PDF

2.遺言書がある場合について

遺言書がある場合

遺言書がある場合には、原則として遺言の内容に従って遺産の相続関係が決定いたします。しかし、相続人には「遺留分」といって、相続人として取得できる最低限度保障されている相続財産が法律で定められています。

(遺留分の帰属及びその割合)
民法 第1028条
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
一 .直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の三分の一
二. 前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の二分の一

そのため、遺言により「遺留分」を侵害された相続人は、1年以内であれば、遺留分減殺請求権を行使し、自らの相続分を取り戻すことができます。(相続開始から10年間を経過した場合にも行使できなくなります。)

(減殺請求権の期間の制限)
民法 第1042条
減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。

遺留分減殺請求ができるかや行使方法や遺留分を確保する方法については、弁護士や司法書士に相談するほうがスムーズです。

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