善正寺は、京都の御室にある「仁和寺(にんなじ)」を総本山とする真言宗御室派の寺院です。本堂には智証大師円珍(ちしょうだいしえんちん)作と伝えられ、「山城不動尊」と呼ばれる不動明王をお祀りしております。

室町時代の1490年に記された高麗寺宝満院源岳僧正の記録によりますと、中古は、日本列島最古の寺院のひとつである「高麗寺(こまでら)」の塔頭寺院(たっちゅうじいん・高麗寺に属する寺院)で、寺名は「高麗寺南之坊(こまでらみなみのぼう)」と称していたとされます。江戸時代には子供たちが道徳やマナー、読み書き、算盤などを学ぶ寺小屋でありました。

真言宗御室派 善正寺

不動明王(ふどうみょうおう)について

善正寺の御本尊(ごほんぞん・本堂の中心にお祀りする仏様)は不動明王です。智証大師円珍(弘法大師空海の甥)の作と代々伝えられています。

不動明王は右手に剣、左手に羂索(けんさく・五色の縄)を持ち、火焔(かえん)を背にして怒りに満ちた恐ろしいお顔をされています。このお姿には、煩悩(ぼんのう・心の迷いや欲望)に溺れて苦しむ私達を羂索で捕まえて引き寄せ、剣で煩悩を断ち切って火焔で焼き尽くすという意味が表されているのです。怒りに満ちたお顔は、私達の幸せを妨げる「悪縁」に対しての怒りと、心に生まれる「煩悩」に対する怒りを表しておられます。お不動さまの「全ての人々を苦しみから救う」というお誓いが、お姿に表れているのです。

遥か昔から、私たち人間が仏様の前で願いごとをお祈りするのはなぜでしょうか?お不動さまは、「慈悲」(じひ・苦しみを除いて楽を与える深い愛情)と「智慧」(ちえ・教えによって正しく導く力)を以て、私たちをお救いくださる仏様です。苦しみ悩む者を包み込むお不動さまへ手を合わせてみてください。お不動さまはいつでも慈悲の心を注いで、救いの手を差し延べてくださっています。
(御縁日は毎月28日です。)

弘法大師空海(こうぼうたいしくうかい)について

宝亀5年(774年)6月15日に讃岐国(香川県善通寺市)でご誕生されました。31歳の時に遣唐使として中国に渡り、長安の恵果和尚から仏教の真理を明らかにする「密教」の正統を授かり、帰国後「真言宗」を開かれました。その後、苦しむ人々を救うため四国を行脚されたり(この時に訪れた場所が後に「四国八十八ヶ所霊場」となります)、嵯峨天皇に賜った高野山(こうやさん)を弟子たちの修業道場に、東寺(とうじ)を真言宗の総本山にされました。そして、承和2年(835年)3月21日に高野山にて入定(にゅうじょう・生きとし生けるものを救うため、永遠の瞑想に入ること)なさいました。
(御縁日は毎月21日です。)

観世音菩薩(かんぜんおんぼさつ)について

慈悲(じひ・苦しみを除いて楽を与える深い愛情)の心を以てお救いくださる仏様です。略して「観音菩薩」、世を観察して苦を除くことが自在であるから「観自在菩薩」とも呼ばれます。

「観世音」は梵語(サンスクリット語)「アヴァローキテーシュヴァラ」を訳した言葉で、「世の音(救いを求める声)を観ずる」という意味があります。「菩薩」は梵語「ボーディサットヴァ」の音写で、「悟りを求めて修行する者」を意味します。

『観音経』という経典には、観世音菩薩はその名を一心に唱えて救いを求める者に応じて姿を変えて(三十三の姿に変わると説かれます)救ってくださるというご利益が説かれています。

真言宗御室派 善正寺の歴史

大和時代

百済(くだら)より奉納された釈迦尊像と経典が、山城の地にある草室へ納められたとされます。これが、日本列島最古の寺院の一つとされる「高麗寺(こまでら)」の発祥と推定されます。

欽明天皇崩御の後、即位した敏達天皇は高句麗(こうくり)と国交を開かれ、山城の地に伽藍境内(がらんけいだい)を造立して「高麗寺」と名付けられたとされます。高句麗より渡来した氏族・狛氏(こまし)の影響により、この地域は現在も「上狛(かみこま)」と称されていると考えられています。

平安時代

平安時代の天長4年(827年)頃に最盛期を迎えた高麗寺の境内は、大金堂、南大門、大講堂、八宗教院四季講堂、法華堂、常行堂、皇太子殿、祖師堂、勧学院論義堂、開山堂、五重塔などが建ち並び壮大なものでありましたが、五度の火災焼失に遭い、室町時代の永享9年(1437年)に座主・任悟法親王が再建された時には、金堂、開山堂、大門、塔頭(たっちゅう)十ヶ寺のみとなりました。

塔頭十ヶ寺とは、最勝院、龍雲院、宝満院、宝幢院、西住院、西藏坊、不空坊、南勝坊、「南之坊」(後の善正寺)をいいました。

安土桃山江戸時代

慶長7年(1602年)、野火の為に伽藍境内は焼失し、「高麗寺南之坊」は「善正寺」と寺名を改めました。翌年の慶長8年(1603年)には徳川家康が征夷大将軍となり江戸幕府が開かれますが、その江戸時代頃は、庶民が読み書き・算盤・仏教を学ぶ「寺小屋」でありました。

真言宗御室派 善正寺について

名 称 真言宗御室派 善正寺
所 在 地 京都府木津川市山城町上狛巽町10
公式HP http://www.zensyouji.com/

御祈祷は、毎日9時から16時まで随時執り行っております。 他の方と合同では執り行いませんので、お電話か申込フォームにて事前にご連絡を頂きますようお願い致しております。 御祈祷の後、お札とお守りを授与致します。お布施(御祈祷料)は三千円からとなっております。(もちろん、三千円以下でも結構です。)

御祈祷をご希望で、遠方などの諸事情によりお参りできない場合は、御祈祷しましたお札をお送り致します。申込フォームに必要事項を記入してお申込ください。(お願いごとはできるだけ詳しくお書き下さい。)お願いごとが叶いましたら、お送りしましたお札とお布施(千円からとなっております)をお納めください。

御祈祷をご希望の方は、真言宗御室派 善正寺へご連絡ください。

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