遺言執行者(いごんしっこうしゃ)とは、遺言の内容を実現する為に、必要な行為や手続きを行う人のこと。

遺言により指定することもできますが、指定がない場合や遺言執行者が遺言が開始された時点で亡くなっている場合などは、家庭裁判所は利害関係人(相続人)の請求によってこれを選任(第1010条:遺言執行者の選任)することができます。具体的には、相続財産の管理、名義の変更などの手続きを行います。 遺言執行者は、相続人の間で協力が得られない場合、第三者の立場から遺言を公平に実行してくれるので、指定しておくとトラブルを避けられる可能性が高まります。

遺言執行者は、未成年者および破産者は遺言執行者になれません。(民法1009条:遺言執行者の欠格事由)

法人(信託銀行など)、NPO法人、社会福祉法人等であっても構いません。したがって相続人又は受遺者を遺言執行者に指定することも差し支えはありません。しかし、遺言執行者は利害関係に関わること多いので、遺産相続の手続きをスムーズに行うためには、遺産相続における利害関係者ではなく、かつ相続に関する法律知識のある専門家があることが望ましいでしょう。できれば、遺言書を作成した際にお世話になった弁護士・司法書士・行政書士などにお願いしておくことも方法です。 遺言の内容次第では、遺言執行者のみが行うことができる項目もあれば、任意による場合もあります。 認知、推定相続人の廃除や取り消しに関しては、遺言執行者のみが行うことができます。該当する人は、事前に遺言で遺言執行者を指定しておくとスムーズでしょう。

遺言執行者の仕事内容

  1. 相続人・受遺者への遺言執行者に就任した旨の通知
  2. 財産目録を作成し、相続人・受遺者へ交付
  3. 受遺者に対して遺贈を受けるかどうかの確認
  4. 遺言による認知があった場合、市町村役場に戸籍の届出
  5. 相続人を廃除する場合、家庭裁判所に廃除の申立て
  6. 不動産がある場合は相続登記の手続
  7. 遺言に従って受遺者へ財産を引き渡す
  8. 相続財産の管理、その他遺言の執行に必要な一切の行為

欠格事由

遺言執行は、身分上、財産上の行為を取り扱い、相応の判断力や、財産管理能力が要求されるため、このような欠格事由が設けられています。 なお、遺言の効力は遺言者の死亡時に発生するため、遺言執行者の欠格事由は、遺言者の死亡時を基準にして判断します。 すなわち、遺言作成時には、未成年者を遺言執行者として指定した場合でも、遺言者の死亡時に、その者が成年に達していれば、欠格事由には該当しません。 一方、遺言作成時には、遺言執行者として指定された者が破産者でなかったものの、遺言者の死亡時に破産者となってしまった場合には、その者は欠格事由に該当することになります。

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