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相続放棄をしても保険金や遺族年金がもらえるの?

会社員の夫が死亡しました。夫は多額の借金を抱えていましたので、相続は放棄しようと思っております。この場合、夫が掛けていた死亡保険金や会社の死亡退職金、遺族年金はどうなるのでしょうか

遺族自身が受け取る権利を有するものは受け取れます

相続人は、夫が掛けていた生命保険でその受取人が指定されている場合の死亡保険金や会社のの退職金支給規定で遺族への支払いが定められている死亡退職金・弔慰金(ちょういきん)・遺族年金については相続を放棄した場合であっても受け取ることはできます。

ご主人が多額の借金を抱えて死亡された場合、相続財産が全体としてマイナスがあれば、放棄することにより、ご主人が残した借金を相続しないことができます。

ただし、その場合においては預貯金など他の財産もすべて相続しないこととなります。

遺族自身が受け取る権利を有するもの

  1. ご主人が契約していた生命保険で生命保険の受取人を妻や子供の遺族を指定している場合⇒その他の死亡保険
  2. ご主人の会社の退職金支給規定において、死亡退職金の支給を受ける者が定められている場合⇒その死亡退職金
  3. 弔慰金
  4. 遺族年金

したがって、相続人であるあなたが、たとえ、相続を放棄した場合でも、これらの金銭を固有の権利として受領することができます。

なお、これらのうち争いが残るものとしては、死亡退職金となります。

国家公務員や地方公務員の死亡退職金については、法律等により支給を受けてる遺族の順位が定められています。その遺族が定めに従って固有の権利として、その死亡退職金を受給できます。

また、民間の場合でも、退職金や支給規定で支給を受けるべき遺族の範囲と順序を定めている場合が多いようです。この場合には、退職金支給規定に定められている遺族が固有の権利として死亡退職金を受給することができます。

ただ、民間の会社の中には、退職金支給規定を設けていない会社もあります。このような場合には、遺族が遺族が受け取る死亡退職金が相続財産である場合には、相続を放棄することで、この死亡退職金を受け取ることができなくなります。

過去、最高裁判所では、死亡退職金支給規程の定めのない財団法人が、死亡した理事長の配偶者に対して死亡退職金の支給決定をした上でこれを支払った場合、死亡退職金は、配偶者個人に支給されたものとして、遺産性は否定されます(最高裁昭和62年3月3日判決)。

最高裁の判例からも、死亡退職金の支給規定の有無に関わらず、あなたが相続を放棄しても、あなたのご主人の死亡退職金を受け取ることはできます。

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