葬儀社との打ち合わせで、実際的な準備は行われますが、それ以前に遺族側として決めておくことがあります。葬儀の規模やどの宗教(宗派)で執り行うか、あるいは無宗教で行うかを決めます。

宗教者様への連絡

宗教・宗派によっては葬儀を行うのであれば、菩提寺などへの連絡をします。日程などは後で決めることとなりますので、ここでは概ねの了解をとっておきます。

菩提寺(ぼだいじ)が遠方にあったり、宗派はわかるが菩提寺とは疎遠である、という時などは葬儀を依頼する葬儀社に相談した方が良いでしょう。葬儀社は各宗派の寺院などと連携をとり宗教者の手配もしてくれます。

しかし、注意が必要な場合があります。葬儀後にどこに納骨するかということです。同じ宗派で葬儀をしたからといって、菩提寺の境内墓地にすんなりと遺骨を引き受けてくれるとは限りません。戒名(法名)の付替えを要求されたりして、余分な出費をすることもあります。

菩提寺が遠方にあるような場合には、電話で一度確認を取ることが大切です。また、その際も墓地の継承者の了解があることが前提条件です。

ご遺体搬送について

ご遺体の搬送

ご遺体の搬送の多くは、葬儀社によって行われます。また、この他に主要都市近郊では遺体の搬送を専門に行う業者があります。価格的には葬儀社に依頼するよりも少し安い場合もあります。

葬儀社を決定していない時や病院の出入り葬儀社がいない場合などには、この業者(搬送専門業者)を使うことも選択肢のひとつです。

病院指定の葬儀社に搬送だけを依頼することもできます。その際、ご遺体の搬送だけの依頼か、柩にご遺体を納棺した状態での搬送かによって料金は大きく異なります。事前に概算を確認しておくことがとても大切です。

ご遺体が納棺されていない状態で帰宅するときは、自宅に布団を敷く部屋を確保しご遺体を安置できるように家族や近親者に準備を依頼します。

葬儀社への連絡

葬儀社への依頼は早い段階ほど経済的です。病院から自宅に帰る搬送の段階から依頼をします。葬儀社は、搬送依頼を受ければ搬送料金を葬儀プラン内に含めている会社が多いからです。

搬送は病院指定の葬儀社(寝台専門業者)、葬儀は別の葬儀社とすると余分な出費がかさむ場合もあります。(※搬送距離によっては病院指定の葬儀社を利用すると安く済む場合もあります。)

葬儀社(寝台専門業者)に伝えること

病院などから最低限伝えておいたほうが良いかと思われる項目です。

  1. 故人の氏名
  2. 故人が現在いる病院(施設)名及び住所、電話番号
  3. 搬送の必要性の有無
  4. 自分の氏名及び連絡の取れる電話番号、関係性(妻・息子・娘など)
  5. 葬儀の形式、宗教・宗旨など
  6. 希望する安置場所(自宅・集会場・寺院・公営斎場・民間斎場)の住所
 このほかにも自宅が手狭で故人を連れて帰ることが出来ない・エレベーターのないマンション5階の部屋に帰りたいなどの心配なことがあれば葬儀社に伝えておきます。

故人を安置する時の心得

ご自宅へご安置する場合、仏壇がある場合は仏壇のあるお部屋に安置します。仏壇がないときは夏場であればクーラーがある部屋や涼しい畳の部屋にご安置します。
納棺イメージ

遺体を安置する場所は、大きめの部屋が良い。親戚や急を聞いて駆けつける近隣の方々が故人との対面をされるからです。ご遺体の安置の為に、敷布団の上に清潔なシーツを敷き、薄い掛布団を用意しておきます。

仏教では、北枕又は西枕といって、故人の頭を北向き、あるいは西向きにし安置しますが、現在の住宅事情や仏壇などに足を向ける形になるようでしたらあまりこだわることはありません。他の宗教などではご遺体の向きは気にしません。ただ、故人の頭が出入口にあたることは避けます。最大限丁重に故人と接する環境を整えます。

ドライアイスの当て方

故人を安置した際、故人の頸部、腹部に集中してドライアイスをあてて処置を行います。

これらは、故人に負担をかけるように見えますが、腐敗防止策としては有効であり一般的な方法です。また、故人を安置する部屋の室温はなるべく低くし、直射日光が差し込まないように注意をします。(※葬儀社へ依頼した場合は、葬儀社の担当者がしてくれます)

遺体の保全

「清拭」は亡くなられた故人を清潔に保つために行われます。現在、病院で亡くなられた場合は、看護士さんがアルコールを含んだ脱脂綿やガーゼなどで全身を拭きます。また、体内からの流出物を止めるように鼻に脱脂綿を詰めたりオムツなどを施します。

最近では、長期の入院生活をされている故人をゆっくりとお風呂に入れてあげたいとのご家族のご要望から、湯灌サービスを依頼される方もいらっしゃいます。

湯灌サービスは、葬儀を依頼する葬儀社様へ申し出れば仲介してもらうことができます。サービス内容は、入浴・洗体・洗髪・着せ替え・化粧を施して、6万円~15万円の範囲です。

死化粧

目が見開かれた遺体は、瞼の上から軽く手を触れて目を閉じてあげてください。口が大きく開かれた状態の時は、包帯や晒などで顎と頭の部分を軽く縛ってあげると数時間後には閉じた状態となります。もしくは、枕をバスタオルなどで高くし顎を引いた状態で顎と首の間に筒状に強く巻いたフェイスタオルを入れてあげるのも同じ効果をもたらします。頭髪は、霧吹きで髪を湿らし櫛をあてて生前の髪型に整えてあげます。

男性であれば髭を剃ってあげます。入院生活中に長く伸びてしまった髭は鋏で短くし蒸しタオルで髭を柔らかくするか髭剃りジェルを使い、電気シェーバーかT字カミソリをあてます。長い髭の状態でカミソリを使うと肌に傷をつける恐れがありますので十分に気を付けてください。

女性の場合は薄く化粧を施します。頬にチークなどをあてたり、口紅を塗ってあげます。生前の面影が残る程度にして、圧化粧は避けます。

両手は胸の上、みぞおちあたりで軽く組みます。死後硬直で組みにくい場合は、無理をせずそのままの状態にしておきます。

枕飾り

仏教・神道・キリスト教の枕飾り(まくらかざり)などを簡単にご説明いたします。

仏教(ぶっきょう)

枕飾りは葬儀社で用意をしてくれますが、自宅にその用意があればそのまま使用します。小さい机に不燃性の白布をかけ、花立(はなたて)、香炉(こうろ)、燭台(しょくだい)、鈴(宗旨により異なる)を用意します。

他に湯呑に入れたお水と上新粉で作った団子、故人が生前使用していたお茶碗にご飯を山盛りにして、故人の箸を揃えて中央に立てます。

菩提寺が近くにある場合は、住職に枕経を依頼しますが、葬儀社にお寺の手配を依頼した時などは、枕経は省略されることが多くなっています。

神道(しんとう)

白木の小さい机のお神酒(みき)、洗米(あらいこめ)、お水、玉串(たまくし)を用意し、灯明、榊を1対づつ飾ります。

キリスト教

小さい机に十字架(じゅうじか)、燭台、水、聖油(せいゆ)を置いて、白い花を飾ります。

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